01年支部対抗戦・西部支部選考会(4)

karasunogyozui2008-01-10

第4譜:強手1七角
平成12年(00年)12月9日
米子市皆生温泉 西部支部道場
写真ナンテン


▲岡田順治(米子市、47歳)
△遠藤良和(米子市、28歳)


 6手目△3三角に▲3四馬と飛車取りに動くと、△7七角成▲同桂△5三飛▲6五桂の分かれとなる。
 本譜は、先手が7手目▲3三同馬とやむなく応じ、後手に拠点の5三の成桂を清算され、局面は混とんとしてきた。
 12手目△3二角。不思議流本家は自分であると言わんばかりに、後手遠藤君は攻防の角を放った。先手の龍が逃げれば、△7六銀あるいは△5六歩が楽しみである。逆転の二文字が浮かんでくる。
 長考、苦吟‥。先手岡田さん、東京へ行くには必ず倒さねばならぬ相手である。持ち時間も残り少なくなっていく。「ええい、ままよ」とばかりに、放った▲1七角は打倒不思議流の一手であった(△2一角▲5三角成なら先手は飛車を打たれても▲5九歩の底歩があり、負けない将棋である)。
 △4四歩の中合いから△5四飛とかわした後手であるが、▲7一角成と穴熊の急所を狙われ、依然として楽観できない。
 対局前の和(なご)やかな雰囲気(?)と打って変わって、二人の対局者の表情は真剣そのものである。(日本海新聞観戦記より)



(C図)▲1一角成△2五歩▲4四馬△3六歩▲5三桂成△3三角▲同馬△同飛▲2五飛△5三飛▲2一飛成△3二角▲1七角△4四歩▲同角△5四飛(D図)通算指手66手


山陰中央新報将棋欄
 昨日9日から、高校新人戦中国大会の塩見晴義君(境高)の将棋が、松本憲幸氏の解説で紹介されています。是非、ご覧ください。
 ちなみに8日までは、里見香奈女流初段と出雲市副市長の将棋でした。