第3譜：勝負と交流

05年（平成17年）3月19日
米子市皆生温泉　西部支部道場

▲三森和明（米子市、12歳）
△斎藤 健一(大山町、23歳)

（Ｄ図）▲６四香△１六歩▲２六銀△９八龍▲６一銀△４二金寄▲６三香成△１七銀▲同香△同歩成▲同　桂△１六桂▲３九玉△６六馬▲４八金寄△同龍▲同金△５八金まで（Ｅ図）斎藤の勝ち

　指し始め図で▲１五歩は、△１八歩以下△１六桂の狙いがある。▲６四香と銀を手駒にしたが、すでに大勢は決している。十六手目△４八同龍が鮮やかな寄せで、斎藤さんの勝利となった。
　最後に米子東高会報（99年）に掲載された斎藤さんの文章を紹介したい。「今年の夏、山形県で行われた高文祭に参加した。三年連続で出場しているので、雰囲気にはだいぶん慣れていた。高文祭といっても、将棋に関して言えば、それは一つの大会であり、勝負である。『勝負だけではなく交流も‥』とよく言われるが、まず勝つことが第一であり、それほどの高いレベルで初めて本当の意味の交流ができると思う。弱い者同士がなれ合いをしていても意味が無いと思う。（抜粋）」斎藤さんは、普段から人間関係を大切にする人である。高校三年生当時の彼の文章は、思うに、自分自身への厳しさではないか。　
　そして、三森君は本局を敗れたとは言え、日々努力を続ける姿を見て、全国大会へ参加する日が近いと西部支部関係者は見ている。
　どうか、斎藤さんのこの一文の「勝つことそして交流（人間関係を深める）」を、心の奥にもって、今後一層の精進を重ねてほしい。

旅ガラス
　今日から旅に出ます。明日のアップは午後になります。