終局後の芦沢さん


楽しい思い出(後)
 週刊ポストの企画で、芦沢孝行氏(米子市両三柳)が田中寅彦九段に挑戦したのも、今は良き思い出となった。
 当時の誌面で、湯川恵子さん(観戦記担当)にバッチリまとめて頂きました。以下、抜粋のイイトコ取りです!


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 さて、こちらの誌面。盤上、事件の続いた米子シリーズもいよいよ終盤戦。
 芦沢さんは一局目の有頂天男(結婚を間近に控えていた)と違ってとても静かだし、二局目の強豪(県代表2回)ほどは強そうな実績のない人だ。ヘアスタイルがカッコイイです。芦沢理容店の主人、床屋さんですから。
(略)
 芦沢さんは世間の休日には休めない。過去一度だけ将棋大会に出られたことを実によく記憶している。「平成元年8月10日、赤碕町(佐伯昌優八段の故郷)第3回佐伯杯でA級優勝。決勝で佐伯八段の弟さんに勝ったことが想い出にあります」本局は月曜の日程だったので、西部支部の皆さんが、ぜひ芦沢さんにと計らった。
(略)
 ご覧の通り仲間たちの期待に見事に応えた。一手の無駄もない素晴らしい展開だ。最後の決め方も、なんとも鮮やかな鋏の切れ味!「うう〜手合い違いでした。今度プロと指す時は角落ちですよ、飛車だなんて、先生みんなオコリますよ(笑い)」芦沢さんは黙って微笑んでいた。(略)』