さようなら、松井さん

 昨日の道場は本池君が来てくれて、道場も久々に活気に満ちていた。
 同年代の中高生が集まり、朝日アマ全国大会の棋譜を皆で並べたりしていると、電話が鳴った。「優勝しました。決勝は橋嵜君とで苦しい将棋だったけど、逆転勝ちでした。」と、淀江小の田口智博君の声。「おめでとう。」と返すと、道場の中は一斉に歓声が上がった。3年連続の優勝であるが、近年の急速に力をつけてきた橋嵜君(羽合小4)に苦戦が予想されただけに、今回の優勝は格別だと思う。


 それから、今日でお別れとなる松井さんが午後4時前に見えた。寄せ書きの色紙を渡したいからと約束していたので、引越しの準備でご多忙の中、時間を作って頂いたのである。
 しばし雑談のあと、写真を撮ることにした。3人の高校生が立ちあがると、中学生や小学生も、結局全員が道場の外に出て、記念撮影。これも、やはり松井さんの人柄のなせる技(わざ)だと思う。
 このあと、足立さん、興津氏と3人で見送った。和田2区の狭い路地を松井さんの車がすり抜けていくのも、これが最後となった。
 さようなら、松井さん。


寄せ書きを書いた方々
平井あゆみさん、平井早苗さん、渡部誠君、三森和明君、石原拓道さん、谷口晃さん、塩見晴義君、竜平君、沖田直大君、本池達也君、興津信之さん、中央の題字は里見香奈さん。


記念撮影
後列中央が松井章宏さん。



 松井さんと別れたあとの道場は、誰もが「さみしくなったね。」と言うが後が続かない。
 しばらくすると、中高生が他愛のない国語談義をしている。次第にヒーとアップしてきて、本池君の声が大きくなる。将棋だけでなく、学業も頑張っている本池君。「何が一番得意か?」と尋ねると、「う〜ん、国語です。特に古典!」と返ってきた。


 古典!咄嗟に高校生だった頃の授業を思い出した。
 そうだった。「さようなら」は、「左様ならば(別れましょう。)」の頭の部分だと国語の教師が説明していた。とすると、別れの言葉としては、妙味がない。
 といって、韓国語では「アンニョン(安寧)ヒ、カーシプショ」なので、これも「元気で行ってください。」程度の意味。
 そこに行くと、中国語は「再見(ツァイツェン)」で、「再び見(まみ)える」と読めるので、「もう一度あいましょう」の意味がこめられている。いい感じである。


 というわけで、再見!松井さん。いつか、また会いましょう。



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