西部名人戦挑戦者決定大会の決勝譜

karasunogyozui2008-10-20

昨日の西部名人戦挑戦者決定戦を振り返って見たいと思います。決勝戦は石原君と本池君のフレッシュ対決となりました。どちらが勝っても初の挑戦者です。石原君はものすごく強いときとそうでもない時があり、昨日はまさに強いときの石原君でした。特に準決勝、指導員が惨敗した法本さんに圧勝したのには驚きました。一方の本池君、あいかわらず序盤はヨレヨレでしたが中・終盤の強さで決勝まで勝ち上がってきました。準決勝で岡田さんに逆転勝ちしたのが大きかったと思います。決勝戦、勢いからいって石原有利の声が強かったのですが・・・。




序盤の趣向が実らず作戦負けとなった本池君、無理気味ですが▲4五銀と先攻します。このあたりが本池君の勝負強さです。





銀交換から▲7五歩が苦心の一手でした。石原君も△3七角と打ち込み、△6五桂と跳ね馬を作って強気に応戦します。若さあふれる戦いです。本池君がねらいの一手▲6五銀を指すと石原君も△3六馬の好手で応戦します。△5八馬と急所の金を取って後手勝ちのように見えましたが・・・。



本池くんも3筋を強引に攻め、一転▲7四馬と好手で応戦します。このあたり、お互い時間も切迫し息詰まる熱戦が続きます。




石原君の△7七歩から△6三歩がよくなかったようです。ここは△8六歩と打つべきでした。▲同歩の一手に△8七歩の垂れ歩が厳しく、後手が勝っていたと思います。命拾いをした本池君、△7六歩に▲8一銀と飛車を取り形勢逆転です。▲5五馬と攻防に引いた手が決め手となりました。石原君の最後の猛攻をかわしうれしい勝利です。




西部名人戦3番勝負は高校1年生同士の超フレッシュ対決となりました。実力伯仲の両者。好勝負が期待されます。



※写真は決勝戦。石原拓道四段対本池達也弐段。
 後方に三森和明西部名人、記録を取るのは興津信之四段。



開始日時:2008/10/19(日) 15:30:00
先手:本池 達也
後手:石原 拓道
棋戦:西部名人戦挑戦者決定戦
戦型:角換り腰掛銀
手合割:平手

▲7六歩  △3四歩  ▲2六歩  △8四歩  ▲7八金  △3二金  
▲4八銀  △8五歩  ▲2二角成 △同 銀  ▲8八銀  △8六歩  
▲同 歩  △同 飛  ▲6八玉  △8二飛  ▲8七歩  △9四歩  
▲4六歩  △6二銀  ▲5八金  △6四歩  ▲4七銀  △6三銀  
▲3六歩  △3三銀  ▲5六銀  △5四銀  ▲7七銀  △4二玉  
▲1六歩  △1四歩  ▲9六歩  △7四歩  ▲7九玉  △7三桂  
▲2五歩  △5二金  ▲3七桂  △3一玉  ▲4五銀  △同 銀  
▲同 桂  △4四銀  ▲7五歩  △3七角  ▲2九飛  △6五桂  
▲6六銀  △4六角成 ▲7三角  △8一飛  ▲6五銀  △3六馬  
▲6四角成 △5八馬  ▲3三歩  △同 桂  ▲同桂成  △同 銀  
▲4五桂  △4二銀  ▲7四馬  △7七歩  ▲同 桂  △6三歩  
▲3三歩  △同 銀  ▲同桂成  △同 金  ▲4五桂  △4四銀  
▲3三桂成 △同 銀  ▲7二銀  △6二桂  ▲7三馬  △7六歩  
▲8一銀不成△7七歩成 ▲同 金  △8五桂  ▲5五馬  △7七桂成 
▲同 馬  △8五桂  ▲3三馬  △7八歩  ▲8九玉  △8八歩  
▲同 玉  △7七金  ▲同 馬  △同桂成  ▲同 玉  △6八角  
▲7六玉  △8四桂  ▲8五玉  △6七馬  ▲8四玉  
 まで、101手で先手勝ち