三森和明名人誕生

 18日の3番勝負が終了後の午後3時頃。三森君のご家族が会場に姿を見せられた。「名人になられましたよ」と説明すると、お父さん・お母さん・お姉さんは目と目と見合わせてしばらく無言の会話をしておられた。それから、三森君の家庭や学校での様子がお聞きしたが、「バイタリティーのある子だな。やはり、何かが違う。」と感心したしだいである。
 振り返ると、5年前の小学校4年のときから、西部支部道場に通い始めた。棋道指導員の阿部一彦氏に教わり、こどもクラスを卒業した小6の頃から平野琢也四段(現・神奈川県)、中1になると斉藤健一四段(大山町)、そして師匠である興津信之四段(米子市)のもとで研鑽を積んできた。
 新名人の誕生は、三森家にとっても、西部支部にとっても、鳥取県の将棋界にとっても、大きな出来事であった。