はい!チーズ

 会場で「将棋クラブ」の手合いの組み合わせに追われていると、「ありがとうございました、この本。家族全員で読みました。」M君のお母さんが返本してくれたのは、清水市代倉敷藤花の「天辺(てっぺん)」。将棋と真剣に向かいあい、家族の力で頂点に登りつめてきた清水女流プロの文章は、将棋に対する見方を一層深めてくれると思うので、保護者の方に一読して頂きたい一冊と考えている。
 

 さて、カメラマン矩口(たけのくち)勝弘さんは休むひまなく、シャッターチャンスを探している。姿が見えないかと思うと、「今、外で館長と焼き芋をしていたんですよ。ここの施設は楽しいし、外の景色が素晴らしいですね」。センターの内外の様子をはずんで話して下さり、「さすが、その道のプロ」と取材の早さに感心することしきりである。


 編集の田名後さんは、終局した三森君の対局の感想戦を傍らに聞いている。
「すいません。進行にやや遅れがあるので、全体写真はどうしますか」
「分かりました。もう一つの対局が終わったら……」
 午後3時40分。進行中の「将棋クラブ」を中断、撮影場所のポスター「岩根忍の将棋って楽しい」を背景に、気がつけば40名以上が矩口さんのカメラを前に微動さえしない。やさしく微笑みあふれる岩根プロを囲んで、矩口さんはシャッターを何度か押さえた。


カラスの勝手 
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