97年、学生の棋力が急速に向上してきたのが10年前である。その頃、書いた簡単な文章があるので紹介したい。


 近年の将棋ブームが追い風となり、将棋の強い学生が次々と生まれている。大会でも苦い敗戦の記憶を昨日のことのように覚えておられる方もあると思います。
 まず、将来の山陰棋界の屋台骨を背負って立つと期待されているのが、吉田泰将君(湖東中)である。県東部では、ほかに漆原浩之君(国府中)、田中大輔君(湖東中)、松本憲太郎君(醇風小)ら有段者がいる。
 県中部では、世良和久君(倉吉東高)が群を抜いている。ほかに高多孝典君(東伯中)ら将来楽しみな子が多い。
 県西部では、宇山秀策君(米子高専)、長尾健太郎君(米子東高)、木村大輔君(米子高)らを始めとして、松林雄太君(米子高専)、斉藤健一君(米子東高)、さらに高塚博規君(箕蚊屋中)、池本拓人君(溝口中)、古都雄也君(福米中)、赤井健祐君(後藤ヶ丘中)ら有望株が目白押し。


 この外には有望な子どもは沢山いたことは、付け加えておかなければならない。
 さて10年経ち、県棋界でトップクラスとして活躍しているのは、松本憲太郎君(鳥取西高3年)で当時小学2年生。そして、慶応大学で将棋部の主将を経て、社会人4年目となった斉藤健一氏(大山町)。吉田君は同志社大学に進学、たまに米子の大会に元気な顔を見せてくれる。
 現在の県棋界の若手隆盛は、10年前の子ども達の急速な棋力向上による所が大きい。