将棋と共に

 故松平信一五段の功績を讃えて、5月8日、追悼将棋大会が神戸元町将棋センターで開催された。発起人の淡路仁茂九段は、同将棋センター設立時から松平先生に共に歩んでこられた。
 弟子の久保利明八段がA級入りした一昨年の昇進記念パーティーには西部支部も招待を受け参加させて頂いた。また、写真好きの松平先生を植田正治記念館(西伯郡岸本町)に案内したものの、休館で大変悔しがっておられたことや、楽しいことばかり思いだされる。
しかし、「病を押して去年の暮れまで、元町の将棋センターに通っていましたが、今年初めに入院しまして・・」と奥様は話す。「えっ、将棋センターの階段は結構きついですよね。」「そうです。主人は、どうしても行かなくてはいけないと・・」
元町の勾配があり長い階段を一つ一つ踏みしめていったであろう松平先生、将棋と共に歩んでこられた半生に謹んで哀悼の意を表します。