世界遺産(7月1日、再掲)


 昨日は早朝から西へ100キロの大田市へ出かけていた。大田市と言えば、将棋では中国名人の山内博文氏と囲碁では本因坊道策が有名である。そして、3つ目には、石見銀山世界遺産登録が決定したばかり。28日には地元で号外も出ていた。「延期から2段階昇格、価値証明で評価覆す」とある。(山陰中央新報
 
 30日の読売紙の編集手帳によると、『沈黙は金、という。西洋伝来の格言は、「雄弁は銀」とつづく。はっきり自分を主張することを美徳とする西洋人が雄弁を低く評価したのはなぜだろう◆「岩波ことわざ辞典」によれば、格言の起こりは19世紀中ごろのドイツで、当時の西欧諸国は銀を基準にした貨幣制度、いわゆる銀本位制が大勢であったという。古人はどうやら現在の意味とは逆、「雄弁の銀」を上位に置いたつもりで格言をこしらえたらしい』とし、末尾で石見銀山世界遺産登録は「雄弁の銀」が功を奏したと祝福の言葉で結んでいる。


 ところで、西部支部の草創期の80年代の前半は、高木栄典支部長のもとに若手が集結し、木曜会という研究会で県タイトルを目指し、将棋に打ち込んでいた時代であった。右の詰将棋は西部支部会員のM氏作である。この詰将棋を見るたびに、上福原道場時代の熱気と当時の懲りない面々の表情が蘇ってくる。実戦初形の詰将棋作り自体、並みのことではなく、何より情熱なくしてできない。ひょっとしてこれは、西部支部道場の遺産、うーん世界遺産かも・・・。ならば、最後は「雄弁の銀」では締めなくてはと、発表に至った次第です。

 
 なお、M氏に確認したところ、「まだ改良の余地があるかもしれません」と一言ありました。回答発表は13日の予定です。