昨日、将棋の効用として「負けてもへこたれない精神力」についてふれたが、27日のアマ竜王戦県予選準決勝終局のあと、一人盤に向かって身動(みじろ)ぎもしないが、14歳の本池少年*1。指せる将棋だったが、終盤自玉に詰めろをかけられ、相手王を詰ますほかない。「どうすればよいか」と聞かれるが、カラスには分からない。そばにいた松本憲太郎君が「何かある」と反応してくれるが、難解な局面で明解な回答は出てこない。
 この日の本池少年、予選一局目で山住氏に負け悲観的になっていたが、二局目は勝ち予選通過。本戦に入ると、道場で稽古をつけてもらっている山根氏に勝ち、次は松本憲幸氏(憲太郎君の父)に勝った。「不死鳥のような奴だな・・」と誰かが言った。どんな不利な将棋でも決して投げない。最後まで全力を尽くす。本池=粘る!なのである。
 準決勝も最後まで粘った。感想戦が終わったあとも、一人盤に向かい粘った。『不死鳥流』のパワーの源は、粘りということなのか?

*1:彼の棋歴は05年7月ジュニアクラス優勝、06年9月Cクラス優勝、07年3月Bクラス優勝、4月Aクラス3位